今、家族葬が選ばれている理由とは

家族葬を執り行う人は年々増える傾向にあり、全国的にみると全体の3割弱、首都圏に限ると5割を超えるというデータもあります。これほど家族葬が選ばれているのは現在の家族の在り方や、故人を取り巻く人間関係の変化などが影響しています。

昔は今のように親戚や血縁者が全国各地に散らばっているということは稀で、同じ地域に固まっているのが当たり前でした。ご近所との付き合いも多く、お葬式となれば故人の訃報を広く社会的に知らせ、ご近所や近くに住む親戚が手伝って自宅で行うのが普通でした。しかし現代では、家族がバラバラに暮らすことも多い時代となり、都会をはじめ近所との関わりも薄くなってきました。そんな時代の変化に合わせて、お葬式も現代に見合ったスタイルへと変化を遂げているのです。

また、今までのお葬式は家の宗教やしきたりに沿って行われるものでした。しかし、自宅に神棚や仏壇がある家庭が少しずつ減り、日常的に宗教に関わることが少なくなったため、お葬式を宗教的に執り行うことにこだわらない人が増えてきたことも要因だと言えるでしょう。さらに、高齢化の影響によって、故人が勤めていた会社の方や兄弟などが亡くなってしまったり、移動や長時間のお葬式が参列者に負担となることがあり、健康面などを考慮して人数を限定した小規模なお葬式を行うこともあります。

お葬式とは、遺族が心の整理をつけ、故人を弔うために必要とされる儀式です。だからこそ、それぞれの遺族や故人の希望に合わせた家族葬が多くの人に広まっているのです。